【ある日突然、似合わなくなった?】おしゃれ迷子だった私のリスタート(前編)

その時は突然来た。「似合わない?なんか変?」

いつものように服を着たら——「似合わない?なんか変?」
でも、どこが変なのかもわからない
前は好きだったはずの服が、今の自分にはなんかしっくりこない

そもそも、“今の自分”って誰だっけ?前は好きだった服が、今の自分にはしっくりこない

私は長年アパレル販売員をしていた
しかも、セレクトショップで

そんな私が、産後——見事に、おしゃれ迷子になった

産後【子供ファースト】でやってきて何を選ぶにも
「汚れが目立たないか」「洗えるか」が優先

気づけば、クローゼットは“とりあえず着られる2軍服”だらけ

ほんとは、好きな服、ちゃんとあるのに
「これ着てみたいな」と思う服もあるのに

まさか、自分が“服を売ってた側”だったのに迷子になる日が来るなんて

おしゃれ迷子から抜けるステップ “私らしさ”を取り戻す3ステップ

【STEP1】「好き」を集めて、今の自分を見える化

私は小さい頃から、雑誌の好きなページを切り抜いてファイリングすることが大好きで
夢中で集めた“好き”のかたまりを眺めながら
「あ〜こういうの着てみたいな」なんて想像する時間が、たまらなく楽しかった

着たい服がないと気づいたとき、思い出したかのように、また始めたのがこの“好き集め”

インスタ、ピンタレスト、雑誌の切り抜き
なんとなく惹かれるコーデや雰囲気、素敵だなと思ったスタイルをとにかく保存

このときのポイントは
「顔が可愛いから」じゃなくて
「この雰囲気、好き」っていう直感を信じること

自分がなりたい雰囲気、空気感を意識して
“無意識の好き”をどんどん集めていく

ある程度集まったら、それを並べて可視化


そして、集めた“好き”を並べて見返してみると

「シンプルだけど、抜け感があるスタイルが多いな」
「ボーダー率高すぎ(笑)」
「子供がいても実はジャケットが着たい」

…みたいに、自然と自分の“好みの傾向”が浮き上がってくる

この作業、地味だけど本当に大事
今の自分をちゃんと見つめる、最初の一歩

STEP2】今ある服を全部“着て”、自分を分析する

「着たい服」がぼんやり見えてきたら、次にやること

それは——
買い物でも、断捨離でもなく、「全部着てみること」

とにかく、クローゼットの中にある服を片っ端から試す

正直ちょっと面倒。
でも、びっくりするくらい気づきがあるから、やってみてほしい

ポイントはふたつ

ひとつめは、必ずヘアもメイクもした状態で試すこと
寝起きのままだと、何を着てもテンションは上がらない

ちゃんと“試着モード”の自分にしてから、鏡の前へ

ふたつめは、アクセサリー・バッグ・靴まで、手持ちのものをすべて合わせてみること

服だけだとわからなかったバランスが、全体で見ると見えてくる

この作業の目的は
「要る・要らない」を決めることじゃなくて、“分析”

  • 着るとワクワクする?
  • シルエットは今の自分に合ってる?
  • 着心地や素材感はどう?
  • 実は「思い出」で手放せないだけじゃない?
  • なりたい雰囲気には、どこが足りない?

そんな視点でひとつひとつ見ていくと、
「好きだけど似合わない服」や、「気に入ってたけど今は違う」が驚くほど浮かび上がってくる

ちなみに私は、すぐ買いに行ったり、勢いで断捨離したりしない
でもこの“全着て”タイムだけは、私の中で大事な
“自分再発見イベント”

自分の“今”とちゃんと向き合う時間
だからこそ、このあとにやっと
「何を買う?」って話ができる

ここまでで見えてきた「今の自分」

ここまでで
自分の“好き”と“今の自分”が、ちょっとずつ見えてきた

でも問題は——
「じゃあ、何を買えばいいの?」ってところ

気づいたのは、
「高い服=正解」でも、「プチプラ=妥協」でもないってこと

大事なのは、価格じゃなくて
“今の自分に合ってるかどうか”

全部着てみてわかったのは
“今の私にしっくりくるか”をちゃんと基準にすることが大切だってこと

似合うかどうかよりも、
“今の自分が納得して着られるかどうか”

それが、いちばん大事なんだと思う

後編では
その考え方と、実際に選ぶときに意識してるポイントをまとめてみた▼

美容院やネイルの前日、
焦ってSNSで「何にしよう…」って調べはじめて、
結局時間がなくてそのまま勢いで挑む

そんな経験、私だけじゃないはず。


ネイルの色ひとつ選ぶのも、
「あの服に合うかな?」「あのサンダルとのバランスどうかな?」って、けっこう戦略的


それって服選びも一緒な気がして


“なんとなく”じゃなく、「今の私にフィットするか?」で選ぶようになると
失敗もストレスもぐんと減ると思う



私は、病院の待ち時間を“好き集めタイム”にしてる

子どもの診察で2時間待った日、
夢中になりすぎて

「もうちょっと後で呼んでもらえます?」って思ったことすらある(笑)

まとまった時間なんていらない
そもそも、そんな時間ない


お迎えの待ち時間、寝る前の5分
隙間時間を見つけては、自分の機嫌をとるように“好き”を集めていく



昔みたいに「かわいい!」だけで選べないのは、
体型も、髪も、肌も、生活も——

全部変わってるから当たり前

だから今は、買い物も一からやり直してる感覚

「かわいい」だけで選んでた頃とは違うからこそ、
“今の私にとっての正解”を、ちょっとずつ見つけていきたい


私たち、日々とんでもないタスクをこなしてる


服のことをゆっくり考える時間なんて、そうそう取れない

だからこそ——
ちょっとずつ、戦略的に。
そして、気持ちよく選ぶための“準備”を、隙間でやっておく



そうして
久しぶりの買い物の日を、思いっきり楽しみたいから

今夜も私は、子どもを全力で寝かしつけて
そっとSNSを徘徊するのです